看板検証会を実施した。
今の本棚コオロギには看板らしい看板がなく
店が開いているのか、いないのか、の話以前に
店があるのか、ないのか、それさえ分からない状態だ。
新店舗はそういうわけにはいかない。
きっちりと、恥ずかしがらず、堂々と営業するのだ。
看板をつけることにする。
しかし初めてのことなので、どんな看板がよいのか、よくわからない。
ではちょっと試してみよう、ということで、
私、ヒルマンの佐藤さん、建築家岡田さん、岡田さんのアシスタントさん、そして看板デザインを担当してくれるトランクグラフィックスさんの、大人5人ががりでの看板検証会と相成った。
(トランクグラフィックスさんは、現在の本棚コオロギのロゴマークを制作してくれたデザイン事務所。今回の移転にあたっても店のメイングラフィックを担当していただいている)
いろいろなサイズや形に切った段ボールに、プリンターで出力した文字を貼り付けて、それを鉄柱にあて、通りから眺めて看板の見え方を検証する。
看板の大きさ、取り付ける位置、表記する文字内容、さまざまなパターンを試すが、簡単には決まらない。緑の看板との兼ね合いもあり、もともと難しい条件下にある。
さんざん迷ううち思い出した。
この店をどんな店にしたいのか、を。
看板プランをいじっていると、ついついデザインの好き嫌いとか、文字のバランスとか、表面的なことに意識をとられて、目に見えない本来のコンセプトを置き去りにしがちになる。
今回はちょっと頑張って、自分の意見を主張した。
それに対して皆がそれぞれ改善案をくれ、うまくまとめてくれた。
実は、自分の最初のイメージとは、違うものになった。
スッキリ統一しきれてはいない。
もっとカッチョよくすることもできただろう。
うん、でも、これでよかったのだ。