(続き)中国、結婚式、暴動、本

青島滞在中の宿は英語もままならない地元のビジネスホテル。
食堂のテレビから「魚釣島是祖国的」のニュースが流れる中、
中国の皆さんにまじって朝食バイキングをとっていました。

「街を歩くのは気を付けて」と現地の友人にも言われましたが、じっとしていてもつまりません。まずはホテルのフロントで市内の地図を8元で購入し、いざ町歩きに出発。

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青島市は人口約800万人、中心市街地の定住人口が350万人以上という大都市。かつてドイツの植民地であり(青島ビールが有名なのはそのため)、旧市街の石造りの街並みはヨーロッパのよう。日本が占領していた時代もあります
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文具店が迷路のようにひしめきあって並ぶ裏路地「文具街」に潜り込んだり、広大な中山公園内の動物園をのぞいたり、観光客でにぎわう海岸線をのんびりと歩いたり、路地の食堂で青島ビールの生ジョッキをあおったり、市立図書館で半日過ごしてみたり。13年前の記憶をところどころ辿って感慨にふけりつつ、とにかくテクテク歩きます。ちなみに私はNHKのBS番組「世界ふれあい街歩き」が大好きです。

バスにも挑戦。バスは完全に地元民の乗り物で、路線図はとても複雑です。バス停で人々の乗り降りの様子を観察してみたところ、バスによって支払い方法が違うらしいのがやっかい。1時間あまり躊躇した後、エイヤッとイチかバチかでバスに乗り込み、どうすればいいか分からないまま結局無銭乗車。それでも翌日には少し外れの町まで路線バスを乗り継いで行けるようになりました。

さらに「異国の見知らぬ駅に目的もなく降り立ち、立ちすくむうちに腹が減り、駅付近の食堂で品書きを指差し注文して飯を食う」という異邦人体験をすべく鉄道にも乗ろうとしたのですが、駅までたどり着いたもののショートトリップの時間まではなく諦めました。

(続き)中国、結婚式、暴動、本街の観光名所になっている大聖堂は結婚写真の前撮りスポットのひとつ。この写真に写っているだけでも10組近くのカップルが。

地図とにらめっこするうちに見つけたのが「青島文化街」の文字。これは!と思い訪れてみると、道の両側に骨董屋や工芸品屋がずらりと並んでいます。露店では石を売っている店が多かった。かなり大きな石を並べていて、こりゃ開店準備だけでひと苦労だな、などと思いながら歩いてみますが、私のお目当ては見つかりません。そうです、古本屋です。

青島には古本屋はないのかな、と諦めかけたそのとき。ありました。小さな軒先の階段まで本を積んでいます。2人も入れば身動きがとれないような狭い店なのに、店の人が入り口近くに椅子を置いて話し込んでいるので店内に入ることもできません。(続き)中国、結婚式、暴動、本(続き)中国、結婚式、暴動、本
ふと見上げると、この店のすぐ横には時計塔と「青島市文化市場」と書かれたゲート。中へと進んで行くとそこはまさに市場のような空間が広がっていて、なんだか分からない小さな店、扉を押すにはかなり勇気が必要な古道具屋、古銭や古切手を商う薄暗い店が並んでいます。おびえさまよううちに別の大きめの建物に入ってみると……。おおお、本がいっぱい。建物のワンフロア丸ごと、すべて本屋です。20店近くあるでしょうか。そうですね、中野ブロードウェイとは雰囲気がまた違いますが、専門店が集積した区画になっているわけです。一般の人も利用できそうですが、問屋街のような雰囲気です。小一時間ほどウロウロし、本の物量感に気持ちよく酔いました。

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本屋の向こうの通路にはまた本屋さん。合わせ鏡の世界のように奥深く続いています。まるで本の万華鏡
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実を言うと今回は目当ての本を見つけられなかったのですが、旅の最後に探し当てた一軒の古本屋のたたずまいと本の建物には満足しました。古本探しの楽しみは、つまり町歩きの楽しみなのだと実感した次第です。となると、街中から離れてしまった今の本棚コオロギはいかがなものか。はたとしばらく考えてしまうのでした。
(続き)中国、結婚式、暴動、本市街地の新刊書店で購入した一冊。表紙に切れ目を入れてリボンを通した凝った装丁。漢字は表語文字で文字自体が意味を表すため、同一の小説ならば中国語で書かれた本は日本語や英語の本と比べて文字量が少なくなり、本自体は薄くなるのではないでしょうか。実際のところは分かりませんが。一方、画数の多い難しい漢字がたくさん並ぶので文字サイズがあまり小さいと判読が難しそう。1ページ内の文字数は少なめなのかもしれません。速読に向いた言語かしら

(続き)中国、結婚式、暴動、本本屋でもらったビニール袋。「Deep love in books」のアルファベットにグッときます


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